枝豆「つるおかぼんちゃ」は「だだちゃ豆」を超えられるか?

2010年7月16日

だだちゃ豆

7月14日にここ山形県鶴岡市で枝豆の新品種「つるおかぼんちゃ」の
試食会が行われ、メディアで取り上げられるなど話題となりました。
(ちなみに、市場に出まわるのは2年後ぐらいだそうです。)

ご存じの方も多いでしょうが、
ここ鶴岡市は枝豆の大人気ブランド「だだちゃ豆」の生産地です。
(ご購入は旬鮮館「だだちゃ豆」HPからどうぞ。)

だだちゃ豆と冷えたビール!
庄内人にとっては、夏の終わりの至福のお楽しみです。

そうです、おいしいだだちゃ豆の収穫期は8月20日以降。
本当はお盆の8月15日ぐらいまでに食べることができればベストなんです。

そこで品種改良され、できたのが「つるおかぼんちゃ」です。

「つるおかぼんちゃ」は、
山形大学農学部が5年もの歳月を掛け、
だだちゃ豆に放射線(ガンマ線)を照射して
遺伝子の突然変異を起こさせ、
品種改良したものだそうです。

実はそこにとても違和感があります。

安全なんだろうか?

結論から言えば、遺伝子レベルの変異が人体に影響を与えるかどうかは、
長い歳月を経ないことには判らないそうです。

品種改良を行っている研究者の主張は、
ある点でとてもユニークです。

普段自分達人間が口にしている食物の安全性にしたって、
遺伝子レベルの安全性は何も証明されていない、と主張するのだ。

なるほど、と思う。

確かに、普通に口にする食物の多くは、
長い歳月の中、太陽や宇宙からの放射線などの影響で、
突然変異を起こし、進化してきたものかもしれません。
人為的に放射線(ガンマ線)を照射して突然変異を起こさせるのは、
単に自然が引き起こす突然変異のタイミングを早めるだけのことなのかもしれませんね。

放射線(ガンマ線)を照射して突然変異を起こさせ、
品種改良することは結構昔から行われているらしく、
1950年代までさかのぼるそうです。
中でもイネ(米)の品種改良は131品種にものぼり、圧倒的に多い。
(「日本の放射線突然変異品種の経済効果とこれからのアジア諸国との関係」このウェブページの記述はとても判りやすい文章ですが、社団法人日本原子力産業協会のものであり、放射線利用に肯定的偏向があるのは否めません。)
にも拘わらず、お米の食の安全性を遺伝子レベルで問題にする人はほとんどいないのが現状です。

遺伝子組換え食品に対しては神経を尖らせるのに、
遺伝子レベルの品種改良はオッケーみたいな風潮には、
いささか違和感を覚えずにはいられません。

近い将来、世界の食糧危機を救うために、
食用豚などを大きくすべく
遺伝子の突然変異を起こさせることになるんでしょうね。

そして大きくなったは良いが、
そのうち大きくなりすぎて、
まるで巨象のようになり、あっちこっちで人間を踏み殺す、
そんな時代がやってこないことを切に願います。


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